Centric PLM が、ADEOの製品ポートフォリオ戦略の屋台骨に

「当社の戦略的課題は、各ブランドが独自に商品を選択していることに対して、ADEOの全企業における商品提供の横断的な展望を可能にする開発でした。このプロセスを最適化し、自動化する必要がありました」

ADEO Servicesのプロジェクトマーケットリーダー（キッチン、バスルーム、収納）、Régis Lepoutre氏は、ホームセンター業界における世界第3位のリーディングカンパニーが、新たなPLMを選択した理由を説明します。ADEOは、グローバルでの事業展開を視野に入れ、パートナーシップを通じて開発力を強化し、関係する組織が連携できるプラットフォームを構築し、最終的にはサービスに関する専門知識やアドバイスのためのマーケットプレイおよびナレッジフォーラムへと発展させたいと考えています。

ADEO Servicesにとって、複雑な製品ポートフォリオ管理の最適化のためにExcelファイルを使うことには限界に達しており、ヨーロッパのDIY小売企業として、商品情報を統合し、関係者間の協業プロセスを改善し、精度の高いプランニングを実現する可視性を最大化するため、Centric PLM™を導入しました。

「Centricとのパートナーシップは、情報の統合と、データを同期させたいというニーズから生まれました」 ADEO PLMプロジェクトマネージャー、Angélique Ciekawy氏は語ります。

Centric PLMは、プロジェクトモードでの業務を円滑にし、各ユーザーへ適切なタイミングで適切なプロジェクトのための適切な参照すべきポイントを提供します。さらに、ADEOビジネスユニットの各プロダクトマネージャーは、Centric PLMを活用し、国際的なスケールで幅広い商品の提案をすることが可能となります

地元小売企業DNAを持つ多国籍企業

1920年代のLeroy Merlin氏による創業時から、より快適な居住環境のためのプラットフォームの構築まで、ADEOは設立以来、多くの変化を融合しながら、小売部門の大きな変革を実現し、常に顧客の住居環境改善ニーズへ対応してきました。

ADEOは、世界各地に1,000以上の販売拠点を持ち、DIYホームセンターを誰もが利用できるようにするための商品の多様性とアクセシビリティが世界的に評価されています。グローバルな主要産業のパートナーだけでなく、多くの地元サプライヤーや地域のサプライヤーと協業し、消費者が求めるものにできるだけ近い商品を提供しています。ADEOのカタログには数万点の商品が掲載されており、各国の特殊な要件に合わせた品揃えの調整が可能です。

新たな課題に対応する新たなPLM

建材から電気機器、塗料、キッチン、バスルーム、収納、さらに仕上げ材、装飾、照明に至るまで、広範囲に及ぶ95,000 SKU（商品化されている57,000 SKU含む）を管理するには、これらの供給網とともに商品ポートフォリオを最適化できる高性能なシステムが必要です。

同社は、チームで商品を共同開発できるようにしながら、特定の要件へも対応可能なツールを求めていました。Centric PLMは、すぐに完璧なソリューションであることがわかりました。「Centric PLMを選んだ理由は、柔軟な適応アプローチで、より自然な形で要件を満たすことができたからです 」とデジタルプロダクトリーダーのGuillaume Soulie氏は述べています。

CentricとADEOのコラボレーション

「Centric PLMの俊敏性は非常に重要です」とAngélique Ciekawy氏は続けます。「当社の業務プロセスは、消費者ニーズとともに常に進化しており、PLMソリューションにも同様のことを求めていました」

この発展的な協業関係から、Centric SoftwareのR&DチームとADEOは、技術データをより革新的に管理するための商品別機能の追加など、Centric PLM機能について提携を進め、これらはCentric Software^®のすべてのユーザー企業が利用可能です。

Soulie氏は次のように語ります。「Centricチームとは、主に2つのタイプのコミュニケーションを実施していました。ADEOでソリューションのコンフィグレーション設定や導入を行ったインテグレーションチームと、当社ニーズについて非常に建設的な議論を交わしたR&Dチームです」

Centric PLMは、商品ステータスを見える化し、Centric PLMのプランニングの側面から、共同作業での進捗状況を容易に把握することができます。さらに、各チームは実際のデータを使って商品ポートフォリオのパフォーマンスを分析・特定し、予測や発注の意思決定が可能となり、大幅な時間短縮を実現しました。

Lepoutre氏は、「当社は、Centric PLMを、 いわゆる“3つの真実の瞬間 “と呼んでいる瞬間を乗り越えるために活用しています。各部門（BU）がプロジェクトに参加することを約束する最初の瞬間、BUが商品ごとの最初の購買見積もりを予測する2番目の瞬間、そして最後に、パートナーから調達条件を得た後、購買見積もりを確約する3番目の真実の瞬間があります。これが、プロジェクトチームのメンバーやパートナーの間で重視される統合情報として扱われます」と説明します。

Centric PLM導入によって、活用できるデータの精度が劇的に改善され、90%以上に達しました。以前は、このパフォーマンス指標は数値化できませんでした。もう一つの大きな改善点は、商品化のリードタイム短縮目標を90%以上達成したことです。

ADEO ServicesのチームにとってCentric PLM導入の主な利点は、全社的な商品情報へのアクセスが可能となったことと、情報の可視可の実現です。

Centric PLMが達成できること

ADEO ServicesとCentricの目標はシンプルで、Centric PLMを共同で開発し、相互利益のパラダイムの中で、永続的なパートナーシップを維持することです。Soulie氏は次のように述べています。「もう一つのメリットは、PLMと他のツールとの連携が可能になることです。例えば、当社のサプライチェーンシミュレーションツールは、Centric PLMのデータがもとになっています」しかし、導入メリットはこれだけにとどまりません。

さらに効率化を図るため、ADEO ServicesはPLMをERPやPIMなどの他のデータツールと統合し、多様なWebサイトに商品概要を提供することを計画しています。

Lepoutre氏は、「ADEOは、できる限り顧客中心であることを心がけています。当社は大企業ですが、成功の要因は地域社会のニーズに応えることにあります。Centric PLMのおかげで、各部門のポートフォリオの調整が可能になりました。私たちが一緒に作り上げているのは、素晴らしい挑戦とパートナーシップです」と締めくくりました。