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「 データがなければ、ちょっとした推測ゲームになってしまいます。フィーリングではなく、ファクトに基づいた判断のために本当に必要だったものは、より多くのデータでした 」 — Pia Ekholm氏, のレディースウェアデザイン&バイイングマネージャー at Lindex
「競合企業のベンチマークを手作業で行うのは非常に困難です。当社はさまざまな角度からベンチマークを行います。収集する情報は、価格体系、過去の価格設定、価格分析、商品体系などです」
Lindexのレディースウェア担当デザイン&バイイングマネージャー、Pia Ekholm氏は、プライシングソリューションを必要とした理由について次のように語っています。「当社は自社ビジネスを熟知していますが、競合企業のデータをもクリックするだけで把握できるようなプラットフォームが欲しかったのです。自社商品のベンチマークとして容易に調べることができて、なぜここが違うのか?それは良いことなのか、よくないのか。変えるべきなのか、変えなくてもいいのか?という疑問に対応できるようにです」Lindexがどのようにこれらの要件へ取り組んだのかを紹介します。
Lindexは1954年にスウェーデンのアリングソースで創業し、現在はスウェーデンのヨーテボリを拠点としています。従業員約4,000名、18ヵ国で440店舗を展開する国際的なファッション企業です。Lindexは自社工場を持たず、厳選された独立したサプライヤーと提携して生産を行っています。
アジアとトルコにある5つの製造拠点が、デザイン部門やMD部門と密接に連携しながら、コレクションの開発、生産を行っています。Ekholm氏は続けます。「当社の主要なビジネス領域はレディースウェア、ランジェリー、キッズウェアの3つで構成されており、それぞれの売上高はほぼ同じ規模となります」
Ekholm氏は、プライシング(価格設定)プラットフォームの選定について説明します。「2019年にデザイナー、バイヤーで構成される選定チームのメンバーとして、競合比較業務を支援するツールの調査を開始しました。いろいろと研究を重ね、いくつかの候補を見つけましたが、途中でパンデミックが発生し、一旦小休止をしました」
チームは取り組みを再開し、AIを活用した分析・商品マッチングソリューションのCentric Market Intelligence™(旧StyleSage)採用を決定しました。機能性と実績がLindexによる選定の決め手となりました。「Centric Market Intelligenceを選択した理由は、ソリューションの成熟度が高かったからです。他のツールも検討しましたが、まだそこまで到達していないように感じました。Centric Market Intelligenceがテストされ、検証され、多くの優良企業による導入実績があるのに対し、彼らはスタートアップのようでした」
Ekholm氏は、このツールを活用している部門について、次のように述べています。「管理職、マーチャンダイザー、デザイナー、バイヤーが活用しています。できるだけ多くの担当者を巻き込もうとしていますが、最も多く利用しているのは管理職、バイヤー、マーチャンダイザーです。データをもとに改善できる点が見つかれば、投資対効果を得ることができます」
「グローバル営業部門のマーチャンダイザーは、可能な限りのディスカウント最適化を検討しています。データがなければ、ちょっとした推測ゲームになってしまいます。フィーリングではなく、ファクトに基づいた判断のために本当に必要だったものは、より多くのデータでした」
Ekholm氏は、マーチャンダイザーが求めていることのいくつかを例として挙げています。「なぜ特定の期間に、当社はより多くのディスカウントをするのか?また、競合企業はどの時期に値引きをしているのか?どの程度の値引きをするのか?それをもとにテストを行い、競合にないものがあることを確認します。なぜ、それをしないのか?テストを実施し、その結果を検討します。それによって、ディスカウントの有無の結果を容易に把握することができるのです」
Ekholm氏は、「テストの結果、ディスカウントを最適化することで大幅なコスト削減が可能であることがはっきりしました」と語ります。デザイナーも積極的に参画しています。「デザイナーは、データだけでなく、Google検索ワードにも反応しています。あるチームは、当社のeコマースビジネスに特化しており、非常に迅速に行動します。彼らは、収集したデータをもとに行動を起こす、スピードチームのようなものです」
「例えば、スパンコールやストライプのトップスなどの検索が多く見られる場合、デザイナーがそれをデザインに加え、6〜8週間後にウェブサイトに掲載し、お客様の反応を待ちます。当社はよい結果を得ることができました」とEkholm氏は説明を続けます。
Centric Market Intelligenceは、商品指向のインテリジェンスとして活用されています。レディースウェアの品揃えをについて、Lindexが競合企業とどこが違うのかを把握することが可能です。Ekholm氏は、「例えば、他のブランドよりもTシャツの数がかなり多いことが分かったら、それを深堀りすることができます。そのファクトは良いのかよくないのか。調整すべきなのか、そうでないのか。それとも競争力があるのか?」と説明します。
Ekholm氏は、この成功をさらにスケールアップすることを視野に入れています。自社のECビジネスを実験場として使うことで、何がうまくいって、何がうまくいっていないのか、リアルタイムのフィードバックを得ることができます。そして、成功した商品をさらにスケールアップしていく。「作って、買って、作って、また買う…当社のECビジネスは、売上高全体の20%ほどを占めます。ECビジネスの成果を残りの80%を占める小売店に反映させることで、投資対効果はもっと高くなるはずです」
最近の世界情勢の変化は激しさを増し、高水準のインフレを招き、消費者が衣料品に費やす金額は減少しています。同時に、Lindexのような企業は、輸送費の高騰、生地や留め具、トリムなどの副資材コストの上昇、為替レートの変動とも戦わなければなりません。
Ekholm氏は、「このような要因から、私たちは値上げをしなければならない時もあります。もちろん、それは若干怖いことです。しかし、このツールを活用し、競合が我々と同じかそれ以下の値上げをしていることを確認すれば、よし、当社はマーケットに逆行せず、適合して行きましょう、と言うことができます。それが2023年の最大の焦点です。マーケットとともに動くために競合企業を観察しながら、価格の推移をリアルに追っていくことです」と述べています。さらに、「<Centric Market Intelligenceの>データに基づいて、私たちは多くのリソースを節約できることがわかっています 」と指摘しています。