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tentreeがCentric PLMでデジタル基盤を構築し成功の道へ

「CENTRIC PLMは価格も手頃で、 必要な機能をすぐに活用すること ができ、柔軟にモジュールを追加することで、ニーズの変化にも対応できます。数年先だけでなく、 5年10年先を見越して成長できるような 基盤を整えたかったのです」

課題

  • 急激な成長への対応
  • 状況を可視化できていない、透明性の欠如
  • 高額な従来のPLMライセンス
  • 時間がかかる手作業でのレポート作成
  • サステナビリティの高い目標

業績

  • 商品カテゴリ数を33%増加
  • デザインや商品開発プロセスの完全な見える化
  • レポートとワークフロー管理の自動化
  • デザイナーの事務作業に費やす時間を削減
  • 6,600万本以上の樹木を植林

Tentreeの急成長

「2015年以来、社員数が3倍になりました。年間数種類のTシャツを作るとこ ろからスタートしたtentreeは、たった5年間で年間50万枚の規模 に成長し、社内プロセスの管理に使っていたExcelやメールでは、拡大する生産規模に、もはや対応できなくなりました」

TentreeのCEO、Derrick Emsley氏は会社が急成長したことによる環境の変化について「急激に成長できてとてもうれしい反面、急増する生産量に対応することが大きな課題になりました」と話します。現在では各シーズンにより多くの商品を開発し、北米では自社のオンラインサイトと併せて小売企業や卸企業を通して販売しており、オーストラリアやヨーロッパでも小売企業から注目を集めています。tentreeは、ここまでどのような道を歩んできたのでしょうか。

すべてのアイテムに10本の樹木を

2012年にカナダのバンクーバーで創業したtentreeは、環境に配慮した新しいタイプのアパレルビジネスを構築してきました。Emsley氏は「大きな変化は小さな一歩から始まると信じています。当社の目的は木を植えることで、アパレル企業がたまたま植林をしているのではなく、植林を行う企業がたまたまアパレル 商品を販売しているのです」と述べます。

スチュワードシップ(天然資源が未来のために持続可能な形で管理されるようにすること)、透明性、コミュニティという3つの原則を重視するtentreeは、効果を最大限に出せるように、植林を行う場所も慎重に選んでいます。商品を購入した人は、各商品についているコードを読み取ることで、その商品に関連する樹木がどこに植えられるのかを確認することができます。

サステナビリティを第一に考えるtentreeですが、商品も重視しており、アウトドア活動を通じて自然と関わることができるような、高品質のアパレル商品や雑貨を販売しています。

新たな成長のための新技術

商品が売れるごとに10本の木を植林するというtentreeの活動は、消費者の共感を呼び、今までに何百万本もの植林を行ってきました。2030年までに10億本の木を植えることを目標としています。

tentree のSKU数が増える中で、従来の生産管理方法では、コアバリューを守りながら、増加する生産量に対応することが難しくなりました。新商品やスタッフ数の増加、そしてデザイン、開発、生産を管理するためには、新たなシステムが必要でした。

tentreeは、ESG(環境、社会、ガバナンス)を重視しています。「生産工程において社会的責任を果たすことに注力していましたが、コミュニケーションの方法が統一されておらず、それぞれが連携していないことで、内部的結果責任のレベルを満たすことが難しくなっていました。サプライチェーン全体でトレーサビリティを管理することが、最大の課題の一つでした。CoC(加工・流通過程の管理)が難しく、特にサステナブルな素材で、その商品がどこから調達されたのか、オーガニックコットンがどこで生産されたのかなどを管理し、それらが最終的にどの商品で使われているのかを把握することが、課題でした。これを解決するためには、システムが必須です」とEmsley氏は説明します。企画から商品が棚に並ぶまで、すべてのプロセスを可視化する方法の一つとして、サプライチェーンを見える化するシステムの活用が挙げられます。

Centricの検討へ

tentreeは調査を進めた結果、尊敬するブランドでは、Excelやメールを使ってデータを手入力する代わりに、PLMを活用して商品開発を行っていることに気づきました。しかし、多くのベンダーが採用している従来のライセンスモデルでは、tentreeのように小規模で変化の速い企業にとっては費用が高額になります。Emsley氏は次のように述べています。「成長を維持するためには、キャッシュを保持することが非常に重要です。PLMのためにサーバーを購入したり、人員を追加したりすることは避けたいと考えていました」

そこで、クラウドベースでサブスクリプション契約ができ、中小企業にも特化したCentric PLM™が最適なソリューションでした。Emsley氏は「サブスクリプション契約ができるソリューションは他にもありましたが、機能や操作性、拡張性でCentric PLMにかなうものはありませんでした」と語ります。

tentreeはコスト以外の要素も重視していました。クリエイティブディレクターのArthur Kononuk氏は「若者が立ち上げた若い会社なので、社員はインターネットを日常的に使用しています。いつでもどこからでもアクセスできて、ビジネスの成長に合わせて対応できるシステムを求めていました。Centric PLMは価格も手頃で、必要な機能をすぐに活用することができ、柔軟にモジュールを追加することで、ニーズの変化にも対応できます。数年先だけでなく、5年10年先を見越して成長できるような基盤を整えたかったのです」と話します

デザイナーの環境変化

アクセサリー&ニットウェア部門のアソシエイトデザイナー、Lisa Lai氏は、Centric導入以前はtentreeのプロセスがいかに手作業依存であったを説明します。「仕様書の作成では、Illustratorのスクリーンショットを撮ってExcelのスプレッドシートに挿入していました。サイズ表やグレーディングシステムも手作業で入力しており、すべてExcelを使っていました。しかも工場とはマイクロソフトのドキュメントでやりとりしていたので、常にミスが発生する余地がありました」

「デザイナーから見て、こうした手作業をなくすことができたのは非常に大きなメリットです」とLai氏は語ります。「おかげで得意とするデザイナー本来の業務に時間を費やし、デザイン画を描き、クリエイティブな力を発揮できます。デザインには、ラインに色づけするプロセスがあり、どのSKUで何色が使われているかを数えて確認する必要があります。Centric導入の前は、Illustratorから全てを印刷し、手作業で各色を数えなければなりませんでした。今では、データをシーズンでフィルタするだけで、色を把握できます。以前は数時間かけていた作業が、10-20分へと短縮されたのです」

どんなシステムでもユーザーが利用してくれなければ意味がありません。Kononuk氏は「使いやすいユーザーインターフェースのおかげで、新しいスタッフも容易に使い慣れることができます」と話します。

ユーザーの高い満足度に加え、直感的に操作できて協業を強化できるCentric PLMの導入には、さらにより具体的な成果があります。「PLMの導入前は、商品の追加や変更があった際には、手動でマスターデータを更新していましたが、今ではデザイナーがIllustratorで作業すれば、PLMと連動し、MDやライン管理の部門がすぐにデータを受け取ってレビューできます。このプロセスに以前は2日かかっていましたが、Centric PLMのコラボレーションによって、同じ更新を1時間で管理でき、データをエクスポートしてすぐに使えるようになりました」とKononuk氏は語ります。

効率と持続可能性を追求する

プロダクト販売部門ディレクターのLudovic Duran氏は、システムが統一できていない状況に次のように語ります。「情報が各システムに点在しているので、まずはそれを集約することからスタートすることになります。そして他のツールやサステナビリティの機能をデータベースに追加することで、すべてを一ヵ所にまとめることができます」

「bluesign、Higg index、Textile Exchangeなど環境責任における主要プレイヤーは、サステナブルアパレルについて知識がない企業をサポートすることができます。様々な情報があふれているので、知識がない企業は何から始めればいいのかわからなくなることがありますが、Centricのワークフローの機能は大きな差別化になっており、知識がない企業でも、Centric内で完結できるので、それ以外の場所で調査を行う必要がありません。何をすればいいのか把握できるようになります」これにより、ファッション業界でサステナブルなビジネスをすばやく実現することが可能になります。

サプライチェーンの計画を立てて、最初のステップをどのように進めているのか、どの分野でサステナビリティを実現できているのかを詳しく把握することが可能になりました

Emsley氏は「今ではCentric PLM活用で、すばやく調達を行って商品をスピーディーにリリースすることができるようになり、最終的にはより多くの木を植えることが可能になっています」と述べます。

「サステナビリティの考え方や、気候変動において企業が果たす役割についての考え方は、変わってきています。そして当社も販売する商品を通して地球を修復していくことに注力して行きます」とEmsley氏は続けます。

Duran氏は「どうすればソリューションを最高のものに進化させることができるかを考えたいと思っています。このアプローチだからこそ、Centricと今後も協業を続けることができ、CentricはサステナブルなPLMで業界をリードする存在になれると考えています」と話します。

目に見える効果

tentree は、意図的にデザイン数を20~30%削減し、中身を深めることを選択しました。そしてサステナブルで生成分解できる素材の生産に取り組む主要パートナーとの関係を強化し、商品カテゴリ数を15から20に増やし、財布、バックパック、水筒などの雑貨を加えました。

ビジュアルでわかりやすく直感的に操作できるCentric PLMは、作業に費やされる時間を削減し、tentreeのスタイルを守り、ブランドの商品化のスピードを最適化するために必要不可欠な存在になりました。

Lai氏は「以前は手作業が多く、デザイン画やカラーを作成したいのに、めんどうな作業をしなければならないのは、非常に残念なことでした。今では、その作業をすばやく済ませて、クリエイティブな力を発揮することができます。tentree では、Centricなしでは仕事が進みません」と語っています。

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